2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

読書の感想:『メコン河開発-21世紀の開発援助』

amzn.to 「知識生産」とは、国際機関によって、民間・公的企業・投資家・機関や、市民、政府が、国を超えて複雑に組織化され、「経済性」へ方向付けられ、開発計画についての一連の情報が構築されることを意味する。「知識生産」の過程では、組織化された各…

論考「部活動における呪術と科学」

呪術・科学・宗教・神話 | B. マリノフスキー, 公夫, 宮武, 巌根, 高橋 |本 | 通販 | Amazon 1.はじめに 本記事は、中学校や高等学校での部活動において、精神論的な指導と合理的な指導が、呪術と科学として相互に作用していることを明らかにするものである…

日本の近代化に伴う「国語」政策についての考察

amzn.to 1.はじめに 本ブログは、日本の近代化とともに行われた「国語」政策について評価を行うものである。そのために、まず日本の明治初期から日露戦争前後までの「国語」政策について、その方法と特徴を確認する(第2章)。そしてつぎに、この時期の「国…

読書の感想:『ベンヤミン「言語一般および人間の言語について」を読む―言葉と語りえぬもの』

amzn.to amzn.to この本を読み、私が理解したことはまず大きく分けて二つある。 ①言語というものについて ②その言語というものが映像とどのようにかかわってくるのか というこの二つである。 ①言語というものについて まず①については、「言語一般および人間…

読書の感想:『青年・渋沢栄一の欧州体験』

青年・渋沢栄一の欧州体験 (祥伝社新書) | 泉 三郎 |本 | 通販 | Amazon amzn.to 私はこの著作を読んで次の二つのことを考えた。渋沢はなぜここまでの超人的な 業績を収めることができたのかという事と、我々はその生き方から何を学ぶことができるのかという…

読書の感想:「女中がいた昭和」河出書房新社

女中がいた昭和 (らんぷの本) | 小泉 和子 |本 | 通販 | Amazon 上記図書を読んで感じたことを、気ままに書いてみよう。 戦後日本の占領軍家庭で雇われた家事使用人と「高度人材優遇」のための「家事使用人」の採用の類似点と相違点について論じる。まず類似…

『ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争』の方法的特徴の考察

amzn.to はじめに 私が本記事で取り上げる著作は、高木徹(2011)『ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争』講談社文庫、である。この著作は、1990年代に起きたボスニア紛争を題材にしている。ボスニア紛争において、あるアメリカのPR(Public Re…

読書の感想:『異文化適応のマーケティング』

amzn.to 最近、積読していた本を再度読み始めた。 広告代理店勤務の身として、コミュニケーションに関連する章が特に興味深かったので、要約と論点を提示する。 13章 異文化間のマーケティング・コミュニケーション1:広告 言語とコミュニケーションに基…

プレゼンテーションの極意

広告代理店経験の中で、今でも忘れられない上司からのフィードバックがある。クライアントへのプレゼンテーションを終えた後にもらったフィードバックだ。5年目の私は、正確な分析、面白い示唆出し、そして綺麗な資料は作れるが、なぜかプレゼンの場が盛り上…

「名称」とそのイメージについての一考察

私は大学時代に社会科学概論という授業を一年間学んでいた。その授業の中で、ある事象に付与された名称には、その名称が本来的に持つ意味とは別のイメージが、生活者の解釈活動の中で付与されるダイナミズムを理解することができた。ここに改めて整理したい…

広告ビジネスの可能性

この書籍を参考に 広告ビジネスのこれからについて考えてみた 現代広告論 第3版 (有斐閣アルマ) | 岸 志津江, 田中 洋, 嶋村 和恵 |本 | 通販 | Amazon 1.はじめに 本記事は、広告ビジネスのこれからの可能性について、事業パートナー(第2章)、公的政策の…